事故にあった時にしなければならない手続きと注意点

運転中に交通事故を起こしてしまえば、誰しも慌ててしまうものです。

その中で、適切な行動をとるためには、日頃から行うべき事柄を知っておく必要があります。

ここでは交通事故にあった時にやるべき基本事項について解説をしていきます。

まずは警察に連絡!

事故にあったときの対処法

事故の当事者になった時は、負傷者を確認し、重傷者がいる場合は路肩に移動して救急車の要請をしましょう。それから、周囲の安全を確認し、発煙筒や停止表示機材を設置します。特に、高速道路や見通しの悪い道では、二次被害を起こさないように細心の注意が必要です。

安全を確保したあと、警察に連絡を入れます。警察への報告義務を怠ると刑事罰の対象になりますし、そもそも、警察が来なければ、保険金請求に必要な事故証明書を取得できません。一方、保険会社に対しては、事故発生から60日以内に連絡すれば損失を補てんしてくれますが、可能であればその日の内に連絡をした方が良いでしょう。

もし、あなたが被害者の立場であれば、加害者側から示談の申し出があるかもしれません。しかし、示談金の大小にかかわらず、それに応じるのは避けてください。念書にサインなどをすると、保険会社が対応できなくなる可能性があるからです。また、加害者側が現場から立ち去りたいそぶりをした場合は、身分証明書を見せてもらい、それを携帯電話のカメラなどで撮影しておきましょう。身元が分からないまま姿を消されては、後々面倒な事態になってしまいます。

自走できない場合はレッカーを手配

事故を起こした時に困るのが自動車の撤去です。自走できるのであれば問題ありませんが、動かなくなった場合は、いち早く撤去しないと交通の妨げになります。撤去する手段がなければ、警察がレッカー車を手配してくれますが、それに要した料金は後で請求されます。

このような場合にあると便利なのが、任意保険に付帯しているロードサービスです。一定の距離内ならば、事故車を無料で牽引してくれます。その際に、どこの修理工場に運ぶかを伝える必要がありますが、特にいきつけの工場がないのなら、保険会社に連絡して、最寄りの契約工場を紹介してもらうのが一番です。

最近では、ほとんどの任意保険にロードサービスが自動付帯していますが、中には選択制の場合もあります。自分の加入している保険はどうなっているかは、しっかり確認しておきましょう。また、万が一、付帯していなくても、JAF会員であれば15キロ以内なら無料で牽引してくれるので、そちらを利用する手もあります。さらに、車両保険による補償は、車の搬送費用も含まれています。したがって、ロードサービスやJAFの無料搬送距離を越えた場合は、超過費用に対する保険での補てんが可能です。

どこまで保険会社に任せればいいの?

交通事故が起これば、加害者と被害者双方が加入している保険会社のスタッフがやってきて、すべてを代行してくれるイメージがありますが、事実は少し異なります。 まず、保険会社のスタッフは交通事故の現場には姿を現しません。来たところで、現場を調べる権利がないからです。では、過失割合は警察が決めるのかというと、それも違います。警察は民事不介入の大原則があるので、保険金の問題については口出しできません。それではどうするのかというと、警察が作成した供述調書や実況見分調書に基づいて、互いの保険会社が話し合って決めているのです。

したがって、実況見分の際の証言は、非常に重要になってきます。日本人的謙虚さを発揮して、自分も悪かったという証言をしてしまえば、過失割合を決める際に不利に働く可能性があります。警察に説明を求められた時は、事実のみを語るよう心掛けましょう。 また、過失割合は保険会社が決めるといっても、その結果がどうしても不満な場合もあります。そういう時は、なぜそのような割合になったかを尋ね、事実と異なるところがあれれば、それを指摘して過失割合の再検討を求めましょう。

保証金の示談交渉を行うのは保険会社同士ですが、だから自分は何もしなくてもよいというわけではありません。不本意な結果を押し付けられないためにも、事故の状況をしっかりと把握し、自分の担当者に示談条件を伝えておくことが大切です。

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