ローンが残っていても廃車にできる?手続きの方法や注意点
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車を購入する際には、しばしばローンを組みます。
しかし、状況によっては、ローンを完済する前に車を廃車にしなければならない時があります。
ローンが残っている状態で、果たして車を廃車にできるのでしょうか?
本記事では、ローンが残っている車の廃車手続きについて解説します。
ローンが残っている車でも廃車にできる
ローンが残っている車でも廃車できる場合があります。
たとえば、転勤などの事情があり車を手放す必要がある、事故で修理できないほど車が破損しているなどの事情があれば廃車が可能です。廃車しなければ、自動車税をそれ以降も払い続けなければならないからです。
ただし、廃車したからといってローンまでなくなるわけではありません。廃車後もローンの返済は継続します。
廃車にする方法は所有者が自分かどうかによって異なります。
また、廃車にせず売却や修理をして乗り続ける手段もあります。どのような対応が適切なのか、的確に判断しましょう。
ローンを残して廃車にする方法(車の所有者が自分の場合)
車の所有者が自分であれば、廃車の手続きもローン完済済みの車の廃車と同じように進められます。
以下では、普通車の場合と軽自動車の場合に分けて、ローンが残った車の廃車手続きの方法を解説します。
普通車の場合(永久抹消登録)
永久抹消登録とは、自動車登録を完全に抹消し、二度とその車を使用しない場合の廃車手続きです。車の解体が必要で、処分する車は解体業者などに依頼して引き取ってもらいます。
下の表は、永久抹消登録の手続きに必要な書類の一覧です。
必要書類 | 備考 |
---|---|
自動車検査証(車検証) | 車検証の原本(コピー不可) |
印鑑登録証明書 | 所有者の印鑑証明(発行から3か月以内のもの) |
所有者の実印 | 印鑑証明と同一の実印 |
ナンバープレート | 前後2枚 |
身分証明書 | 運転免許証や健康保険証 |
永久抹消登録申請書 | 運輸支局で入手または、国土交通省のホームページにてダウンロード |
自動車重量税還付申請書 | 自動車税の還付を受ける場合 |
移動報告番号の控え | リサイクル券に記載 |
解体報告記録日の控え | 解体業者から受け取る書類に記載 |
必要書類 | 備考 |
---|---|
自動車検査証(車検証) | 車検証の原本(コピー不可) |
印鑑登録証明書 | 所有者の印鑑証明(発行から3か月以内のもの) |
所有者の実印 | 印鑑証明と同一の実印 |
ナンバープレート | 前後2枚 |
身分証明書 | 運転免許証や健康保険証 |
永久抹消登録申請書 | 運輸支局で入手または、国土交通省のホームページにてダウンロード |
自動車重量税還付申請書 | 自動車税の還付を受ける場合 |
移動報告番号の控え | リサイクル券に記載 |
解体報告記録日の控え | 解体業者から受け取る書類に記載 |
永久抹消登録の手続きの流れは、以下の流れで進めます。
- 必要書類を準備する
- 解体業者を探して、車の引き取りの依頼をする
- 解体業者に車を持ち込んで、解体してもらう
- 運輸支局で必要書類を入手し、記入する
- 運輸支局にナンバープレートとともに必要書類を提出する
- 提出後に交付される抹消登録証明書を受け取って手続き完了
軽自動車の場合(解体返納)
軽自動車の「解体返納」は、普通車の「永久抹消登録」と同じです。普通自動車の永久抹消登録は運輸支局で行いますが、軽自動車は軽自動車検査協会で手続きをします。
下の表は、軽自動車の解体返納に必要な書類の一覧です。
必要書類 | 備考 |
---|---|
自動車検査証(車検証) | 車検証の原本(コピー不可) |
ナンバープレート | 前後2枚 |
使用済自動車引取証明書 | 業者に車を引き渡した際に受け取る証明書 |
移動報告番号
解体報告記録日の控え | リサイクル券に記載 |
申請依頼書 | 軽自動車検査協会で入手
または軽自動車協会のWebサイトよりダウンロード |
解体届出書(自動車検査証返納届出書) | 軽自動車検査協会で入手
または軽自動車検査協会のWebサイトよりダウンロード |
マイナンバーカード・通知カード+運転免許証 | 自動車重量税の還付手続きに必要 |
必要書類 | 備考 |
---|---|
自動車検査証(車検証) | 車検証の原本(コピー不可) |
ナンバープレート | 前後2枚 |
使用済自動車引取証明書 | 業者に車を引き渡した際に受け取る証明書 |
移動報告番号
解体報告記録日の控え | リサイクル券に記載 |
申請依頼書 | 軽自動車検査協会で入手
または軽自動車協会のWebサイトよりダウンロード |
解体届出書(自動車検査証返納届出書) | 軽自動車検査協会で入手
または軽自動車検査協会のWebサイトよりダウンロード |
マイナンバーカード・通知カード+運転免許証 | 自動車重量税の還付手続きに必要 |
解体返納の手続きは以下の流れで進めましょう。
- 必要書類を準備する
- 解体業者を探して、車の引き取りの依頼をする
- 軽自動車検査協会で必要書類を入手し、記入する
- 軽自動車検査協会でナンバープレートを返納する
- 書類一式を提出する(修正があれば対応)
- 地方税申告窓口で、軽自動車税(種別割)申告書の提出を行う
- 軽自動車検査協会で必要書類を提出する
- 自動車重量税の還付を伴う場合は、自動車重量還付申請書の交付を待つ
ローンを残して廃車にする方法(車の所有者が自分以外の場合)
車の所有者がローン会社やディーラーなどになっている場合は勝手に車を廃車にはできません。名義変更が必要です。
以下では、車の所有者が自分以外の場合にローンを残して廃車にする方法を紹介します。
車の所有者を確認・所有者に連絡
まず、車検証に記載されている「所有者の氏名又は名称」を確認しましょう。
ローンの支払いが残っている場合は、大抵ディーラーやローン会社が所有者になっています。客が購入した車を即座に転売し、ローンを払わずに姿を消すといった事態を防ぐためです。
本当に車が廃車にするしかない状態であれば、転売される恐れはないという理由で所有者の名義変更に応じてくれる可能性があります。所有者に廃車したい旨を連絡し、必要な書類を準備しましょう。
ディーラーによっては、手続きを代行してくれる場合もあるため、廃車手続きに対応する時間がない方はお任せするのもおすすめです。
ローン残高を継続して支払う
車を廃車にする際には名義を自分に変更する必要がありますが、ローンの残債がある場合は名義はローン会社やディーラーです。その場合は、ローンを払い続けて完済の日を待つしかありません。
一括返済ができない場合は、ローンの組み替えを検討するのも1つの手段です。
これは、ローンで購入した車が自然災害等で完全に使用できなくなった場合に、同じディーラーから新車を購入する際に新たなローンに、廃車する車のローン残額を組み込んで計算し直してもらう方法です。
ただし、毎月の支払額が増加するため、返済能力があることが条件となります。
また、ローン完済までは、自動車税がかかり続けていますが、そうした時は先に車の解体をして解体証明書を手に入れ、それを根拠に自動車税をストップできる場合があります。
一度、自動車税事務所で相談してみてください。
ローン完済後所有権を自分に変更(所有権解除)
ローンの残債を完済したら、所有権の名義変更の手続きをします。ローンを完済したとしても、所有権解除を行わなければ、名義はディーラーやローン会社のままになってしまうため注意してください。
必要書類を運輸支局に提出すると、1~2週間程度で所有権解除の書類が届きます。この書類を持って運輸支局に行き、所有者の名義を変更してから抹消手続きをしてください。
ローンを残して廃車にするときの注意点
ローンを残して廃車にする際の注意点を解説します。
一括返済できないか検討する
ローンを残して廃車にする場合は、一括返済できないか検討してみてください。
一括返済すれば、分割払いの際の利息分の負担がなくなり、支払総額が少なくなるメリットがあります。支払利息をより節約するためには、できるだけ早いタイミングで行うのがポイントです。
ただし、生活における突発的な出費の発生も考慮し、無理な一括返済は避けましょう。
ローン会社やディーラーへの相談をする
ローンが残っている車を廃車する際は、ローン会社やディーラーに相談してみてください。廃車したい旨を伝えてローンの支払いを確約すれば、所有権の解除に応じてくれる可能性があります。
車を乗り換える場合は、次に乗り換える自動車に廃車分のローン残債を上乗せして、新規ローンの提案や、ローンの組み換えを勧めてくれることもあります。
状況をありのまま説明し、可能な解決策を提案してもらいましょう。
自動車税事務所への自動車税の停止の相談をする
廃車手続きが完了するまでに生じる自動車税も、支払い続けなければならないと考えている方もいますが、必ずしもそうではありません。
あらかじめ自動車税事務所に相談しておけば自動車税の支払いを停止できる場合があります。
自動車税の支払いで悩んだときは車を解体することを伝え、自動車税の請求を止めてもらえないかどうか相談してみてください。
修理や乗り換えの選択肢に入れる
修理費用を支払う余裕があれば、修理して乗り続ける選択肢もあります。自動車保険の車両保険に加入しているのであれば、保険金で修理費用を支払うのも方法のひとつです。
ただし、車両保険を使うと、翌年度の保険料が上がるため、保険の使用については慎重に検討してください。
任意の自動車保険に加入をする
これから車を購入する方や、今後のもしものときに備えておきたい方におすすめなのが、任意の自動車保険に加入しておくことです。
加入が義務付けられている自賠責保険では、人身事故で相手への賠償金を支払うためのもので、自分側の被害については一切補償されません。車同士の事故の場合、相手が任意保険に入っていれば、相手からの損害賠償も期待できます。
しかし、仮に、事故割合5:5なら必要な額の半分しか補償されませんし、しかも、相手の被害額の半分は自腹で払わないといけなくなります。
こういったケースに対応できるのは、任意保険のひとつである車両保険です。自分の車に対しても補償が付くので、事故で廃車になってもその分の金額がカバーできます。
ローンの残りを支払った上に、新しい車の購入を検討する余裕もでてくるでしょう。
もちろん、そのためには、年間数万円の保険料を払わなくてはなりませんが、いざという場合を考えれば、加入しておいた方が安心です。
保険会社によって、補償内容や金額が異なるため、加入時によく確認する必要があります。なお、廃車時に任意保険を解約する場合は、自分で手続きをしなければなりません。
廃車買取サービスを活用するのもひとつの手
ローンの支払いが残っている車でも廃車にできます。まずは所有権を確認し、所有権が自分以外の場合は所有権の解除手続きを進めましょう。
残りのローンは一括返済するのが確実ですが、難しいようであればローン会社やディーラーに相談して解決策を提案してもらってください。
また、車を廃車する際には、「車選びドットコムの廃車買取」がおすすめです。
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