廃車費用の相場とは?安く抑える方法と受け取れる還付金の種類

「引越し先で車を使いそうにないから廃車にしたい」
「事故にあってしまったから廃車にしたいけど、いくらかかるんだろう」

どんなに大切に扱ってきた愛車でも、いつかは処分する時が訪れます。そこで気になるのが、廃車にかかる費用の問題です。

廃車費用を考える際には、不動車を運ぶためのレッカー代や解体業者などへの「出費」だけでなく、廃車手続きを行うことで受け取ることができる自動車税などの「還付金」も念頭に置いておく必要があります。
もし「出費」よりも「還付金」の方が高額なら、廃車にしてもお金が手元に戻ってくる可能性があるのです。

本記事では、廃車にかかる費用について詳しく解説していきます。支払うお金ともらえるお金をしっかり理解して、よりお得に廃車を行いましょう。

自分で廃車する場合の費用相場と内訳

廃車の費用と相場

廃車買取業者やディーラーに依頼せず、自分で廃車する場合の費用相場は、普通自動車で25,000〜45,000円、軽自動車で23,000〜40,000円程度です。
費用には車の解体費用だけでなく、公道を走るためのナンバープレート登録を削除する「廃車手続き」に必要な収入印紙代や印鑑証明代なども含まれます。

廃車にかかる費用内訳は、主に下記の4つです。

  1. 永久抹消登録費用
  2. 一時抹消登録費用
  3. 車の運搬・解体費用
  4. リサイクル料金

以上の具体的な費用概要と内訳について、解説します。

永久抹消登録費用

永久抹消登録とは、車の解体が伴う廃車手続きです。自動車を売らずに廃車したい場合や、海外移住などで二度と同じ車に乗らない場合などに行います。手続きには以下の費用が必要です。

普通車・手数料(0円)
・印鑑証明代(法人450円、個人300円)
軽自動車・収入印紙代(一律350円)
・印鑑証明代(法人450円、個人300円)
普通車・手数料(0円)
・印鑑証明代(法人450円、個人300円)
軽自動車・収入印紙代(一律350円)
・印鑑証明代(法人450円、個人300円)

普通自動車の場合は現住所管轄の運輸支局、軽自動車の場合は軽自動車検査協会にて手続き可能です。永久抹消登録が完了すると、自動車税の支払いがストップし、自動車重量税の還付が受けられます。さらに駐車場が不要となるため、月々のコスト削減が可能です。

ただし、永久抹消登録をすると、その車には二度と乗れなくなるため注意が必要です。今後の人生プランや家族構成などを加味したうえで、同じ車に乗れなくなってもよいか慎重に判断しましょう。

詳しい手続きや必要書類に関しては、自動車検査登録総合ポータルサイト(国土交通省)をご覧ください。

一時抹消登録費用

一時抹消登録とは、一時的にナンバープレート登録を抹消し公道を走れなくするための手続きです。海外出張や長期の入院時など、一時的に車の使用を中止したい場合に手続きが必要になります。一時抹消登録の費用内訳は以下の通りです。

普通車・手数料(350円)
・印鑑証明代(法人450円、個人300円)
軽自動車・手数料(350円)
・印鑑証明代(法人450円、個人300円)
普通車・手数料(350円)
・印鑑証明代(法人450円、個人300円)
軽自動車・手数料(350円)
・印鑑証明代(法人450円、個人300円)

普通車自動車の場合は現住所管轄の運輸支局にて、軽自動車の場合は軽自動車検査協会にて手続きをします。
一時抹消登録が完了した時点で、自動車税および自動車重量税の支払い義務が無くなるため、車を保持しながら節税が可能です。

ただし、一時抹消登録をした場合は、駐車場代や車のメンテナンス代などの維持費がかかる点に注意が必要です。税金の支払いがなくなったとはいえ、維持費が重なれば膨大な金額になる可能性があります。

さらに永久抹消登録とは異なり、自動車重量税の還付は受けられません。一時抹消登録を選択する場合は、予め再度車を使用し始める時期を検討し、採算が合うかどうか考えてみましょう。

解体・運搬費用

永久抹消登録をするためには、解体専門業者に依頼して、解体証明書を提出する必要があります。解体費用はおおよそ10,000〜20,000円が相場です。
事故車や車検切れなどの不動車の場合は、レッカー車で解体業者まで運ぶ必要があるため、運搬費用として5,000~10,000円程度が加算されます。解体費用と運搬費用は業者によって価格設定に幅があるため、事前に相見積もりをとり、比較検討するのがおすすめです。

リサイクル料金

自動車を解体した際に発生するゴミの処分費用は、リサイクル料金として解体業者へ支払うよう義務付けられています。
ただし、新車を購入する顧客を対象として廃車代行を行うのが原則で平成17年以降に新車として購入した車であれば、購入時にリサイクル料金を支払っているため、廃車の際に改めて支払う必要はありません。
リサイクル料金の相場は以下の通りです。

自動車の種類3品目のリサイクル料金の合計額の水準
軽・小型乗用車(コンパクトカー)・エアバッグ類4個、エアコン有り7,000~16,000円
普通乗用車・エアバッグ類4個、エアコン有り10,000~18,000円

参照:経済産業省「自動車リサイクル法とは」

あくまで上記は相場の金額のため、実際に依頼する際には事前に値段をネットで調べたり、直接業者に問い合わせることをおすすめします。

ディーラーでの廃車は費用が高くなる場合がある

ディーラーに廃車を依頼した場合の費用相場は20,000~60,000円程度です。「廃車費用を安く済ませたい」と考えている方には、ディーラーでの廃車はあまりおすすめできません。

費用が高くなる理由として、ディーラーが廃車および買い取りの専門業者ではない点が挙げられます。
ディーラーはあくまで車販売を専門としているため、解体やリサイクルなどの途中工程を外注しなければなりません。そのため、解体費用やリサイクル費用に中間手数料が上乗せされ、廃車費用が高額になる傾向があります。

あくまでディーラーは新車を購入する顧客を対象として廃車を代行するのが原則です。廃車のみを希望する場合は断られる可能性もあるため、事前に問い合わせて確認をしましょう。

廃車買取業者で廃車を依頼するメリット

廃車買取業者に廃車を依頼した場合、ディーラーに依頼した場合と比べて、費用や労力の面で多くのメリットがあります。以下より、廃車買取業者に廃車を依頼するメリットについて解説します。

廃車費用が0円

廃車買取業者に廃車を依頼した場合、廃車費用は0円です。無料でサービスを提供できる理由は、廃車買取業者の利益化の仕組みにあります。廃車買取業者は引き取った中古車を再利用して利益を得ています。

具体的には、状態が良好な車は中古車として再販し、中古車としての販売が難しい車は、解体のうえ部品を国内や海外へ販売するという仕組みです。
廃車専門業者ならではの販路が充実しており、解体費用やリサイクル費用などを請求しなくても十分に利益を得られるため、無料での廃車が実現しています。

面倒な手間が省ける

廃車買取業者に廃車を依頼すると、手続きに必要な書類作成や申請は全て代行してくれます。運輸支局や軽自動車検査協会に足を運ぶ手間も無くなるため、平日に仕事をしている人でも安心です。

廃車買取業者の中には、レッカー車での車持ち込みから書類作成までを、全て無料で提供している業者もあります。年中無休で廃車手続きや引き取り対応を行っている業者もあるため、事前にホームページでサービス内容を確認し、希望にあった業者を選ぶようにしましょう。

事故車や車検切れ車でも無料で買い取り可能

事故車や車検切れ車などの走行不能な車でも、廃車買取業者であれば無料で買い取り可能です。ディーラーや中古車買取業者は、中古車として再販できる車が下取り・買い取りの対象です。

修理に膨大な費用がかかる事故車は査定価格が下がってしまうだけでなく、廃車費用を別途で請求されてしまうケースが多いため注意しましょう。さらに、車検切れ車のようなレッカー車を用いて解体業者への持ち込みが必要な場合は、追加で運搬費を請求されてしまいます。

廃車買取業者では、買い取った車の部品を再販し利益を得ているため、走行不能かどうかに関わらずどのような状態の車でも無料買い取りの対象です。廃車費用を別途で請求されることもないため、買取価格は全て現金化できます。

レッカー車での運搬も無料で対応可能なため、公道を走れない車検切れ車でも、追加費用はかかりません。走行不能な車を廃車のみしたい場合は、廃車買取業者への依頼でお得に廃車が可能です。

廃車の手続き後にもらえる還付金

廃車手続き(抹消登録)を行うと、以下4つの還付金を受け取れます。

  • 自動車税
  • 自動車重量税
  • 自賠責保険
  • 任意保険

自動車税は毎年4月1日の時点で車を所有している場合に支払う税金です。おおよそどの自治体でも、毎年4月1日~5月末の間に年度分(4月から翌3月までの分)を納める必要があります。廃車を行うことで、前払いした1年分の税金のうち、抹消登録翌月から3月までの期間の月割り金額が還付されるのです。還付金額は車種などによって異なるため、具体的な金額を知りたい方は「普通車の自動車税還付について」から確認してみてください。

軽自動車には「軽自動車税」が課されていますが、こちらは制度上還付を受けられないことになっています。

自動車重量税は、新車購入時や車検の際に、車検の有効期間分を前納することになっています。廃車にした時点で、車検の有効期間が1ヶ月以上残っていた場合に月割りの残金を還付金として受け取ることが可能です。

ただし、永久抹消登録(軽自動車は解体届出)を行った場合に限られ、その際に重量税還付申請の手続きも同時に行わなければなりません。忘れてしまうと再度手続きができないため、申請漏れには注意が必要です。

また、廃車に合わせて自賠責保険や任意保険を解約するという場合は、廃車(抹消登録)後に保険会社に解約申請することで還付金を受け取れます。還付金は保険の有効期間が1ヶ月以上ある場合に受け取りが可能ですので、必要がなくなった場合は保険会社に金額などを確認し、解約を検討しても良いかもしれません。

※普通自動車・軽自動車ともに還付が受けられるのは、自動車重量税や自賠責保険などです。

廃車費用を安く抑えるポイントは?タイミングはいつが良いの?

廃車費用を抑えるためのポイント

廃車費用をできる限り安く抑えるには、まず自己判断しない事です。事故などで大きな傷がついている、故障で自走が難しいなどの場合でも、業者によっては買い取りをしてくれたり、無料で車体を引き取ってくれる場合があります。

ディーラーによっては、今後新車を自社で購入してもらうために全ての廃車作業を無料で引き受けてくれることもありますので、「これは売れないだろう」と自分で判断せずに、まずはディーラーや中古車販売店・廃車専門業者などの査定を受けるのがおすすめです。

廃車費用を抑えるためのタイミング

廃車にするにはタイミングも大切です。自動車税は、4月1日の時点で所持している車に対して翌3月までの1年分の税金を納税します。
そのため、年度内に永久抹消登録、もしくは一時抹消登録をおこなった場合は還付金として払い過ぎた自動車税がかえってきます。

ただし、軽自動車だけは、この制度に当てはまらず自動車税の還付金を受けられないので注意しましょう。その他にも、重量税や自賠責保険なども条件を満たしていれば還付を受けられる場合があります。

廃車を業者などに依頼した場合、これらの還付金によって収入になるからという理由で無料で車を引き取る事も少なくありません。解体業者に引き渡した後に、還付金の存在を知ってトラブルになる事もあるそうです。
自分の車を廃車にする事で、どんな還付金をどれ位受ける事ができるのか?など事前にしっかりと調べておく事も損しないために必要ですね。

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廃車は自分で行うことも可能です。しかし、書類作成や手配で手間がかかるうえ、解体費用やリサイクル費用がかかるなど、費用面でもデメリットがあります。

手間や労力をかけず、お得に廃車をしたい場合は、廃車買取業者への廃車依頼がおすすめです。「車選びドットコムの廃車買取」は、どんな車も買い取りが保証されています。さらに面倒な廃車手続きの無料代行や、レッカーによる運搬も無料で行っています。
そのため、廃車に必要な費用が減るのに加えて車も買い取ってもらえるので、自分で廃車手続きをするよりも格段にお得になるのです。

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